心療内科・精神科の選び方|3か所通った私が失敗から学んだポイント

心療内科・精神科

こんにちは、うつ病を経験したゆりです。

私は心療内科や精神科に3か所通い、ようやく自分に合う医院に出会いました。

ゆり
ゆり

自分に合った医院のお陰で、うつ病から回復することができました。現在は通院が終了し、薬も飲まなくなりました。

医院選びを失敗すると、納得できない治療をされたり、医院に通うのが億劫になり回復が長引く可能性があると思います。

今回は、心療内科や精神科に行こうか悩んでいる方、そして今通っている医院が自分に合っているのか悩んでいる方に向けて、私の経験から『自分に合う心療内科・精神科選びのポイント』をご紹介します。

【体験談】3か所の心療内科・精神科での経験

ここでは3か所の心療内科・精神科での体験談をご紹介します。以下の項目ごとにエピソードをまとめていますので、是非ご覧ください。

項目
  • 受診した理由/選んだ理由は?
  • 院内の雰囲気は?
  • 受付~診察の流れは?
  • 診断結果は?
  • 精神科医の先生の印象は?

1か所目:人生初の心療内科、何も解決しなかったAクリニック

受診した理由/選んだ理由は?

受診した理由は、頭痛です。

当時の私は、毎日朝昼晩痛み止めを飲むほど頭痛がひどい状態でした。友人知人に相談したり、ネットで検索しても解決方法が分からず困っていました。

色々と調べる中で、『メンタルクリニック』というワードを見つけ、精神面から来る頭痛があることを知りました。

Aクリニックを選んだ理由は、近所予約が取りやすいチェーン展開していた医院だったからです。チェーン展開しているという要素から、何となく良さそうと判断しました。頭痛に悩んでいる人向けの医院ではなかったのですが、「何もしないよりは良い」という想いから、試しに行ってみることにしました。

院内の雰囲気は?

洗練された雰囲気でした。

20名ほど座れそうなベンチとテレビが設置されている待合室があり、奥の方に数か所診察室がありました。

待合で待っている患者さんは2~3人ほどと空いているように見えました。

受付~診察の流れは?

流れ
  1. 問診票の記入
  2. テスト
  3. 血圧測定
  4. 精神科医による診察

受付にて問診票とともに何も書いていない紙を一枚渡されました。そして「その紙に『一本の木』を描いてみてください」と言われました。

ゆり
ゆり

私は紙の真ん中に青々と茂った大きな木を1本書きました。

その後、血圧測定を行い、精神科医の先生からは受診理由や症状、どれくらい前から症状が出ているかなどを聞かれました。

診断結果は?

結果、精神科医の方から異常なしと言われました。また、「原因不明」「うちではこれ以上看れない」とも言われました。

そして頭痛を軽減させるための薬を処方していただきました。

精神科医の先生の印象は?

中年くらいの男性で、穏やかそうな印象を持ちました。

15分ほどの診察でしたが、診察中は淡々と受け答えされたため、少し流れ作業なのかなと思いました。

2か所目:失敗!行かなければよかったBクリニック

受診した理由/選んだ理由は?

受診した理由は、他人でも気付くほどメンタル不調だったからです。

当時の状況
  • 寝つきが悪い
  • 朝起きれない
  • 仕事を休みがち
  • 涙が止まらないことが多い
  • 消えたい気持ちが強い

どうすれば良いか分からず困っている時に、信頼していた職場の上司が「心療内科や精神科に行ってみたら?」と勧めてくれました。

Bクリニックを選んだ理由は、近所初診の予約を取らなくて良い(来院順での診察)、長く地域に根付いていそうな医院(医院ホームページ情報)だったからです。

院内の雰囲気は?

年季の入った空間でした。

20名ほど座れそうなイスとテレビが設置されている待合室があり、奥の方に1か所だけ診察室がありました。

当時はすべての患者さんが来院順での診察だったようで、イスは満席で立って待っている患者さんも多く、とても混み合っていました

ゆり
ゆり

ちなみに私は3時間以上待ちました。ほとんどの時間は立って待っていたため、メンタルがボロボロの自分にはきつかったです…。

受付~診察の流れは?

流れ
  1. 問診票の記入
  2. 精神科医による診察

受付で渡された問診票に回答し、精神科医の先生からはAクリニックと同様に受診理由や症状、どれくらい前から症状が出ているかなどを聞かれました。

診断結果は?

結果、精神科医の先生から適応障害と言われました。そして2種類の精神薬を処方されました。

精神科医の先生の印象は?

おじいさんの先生で、最初は優しそうな印象を持ちました。

しかし、診察中はずっと問診票を見てほとんど目を合わせてはくれず、まるで流れ作業のようでした。診察時間は5~10分ほどと短く、ほんの少し問診をした後すぐに診断名を言われ、あまりにも問診が短すぎるのでは?と感じました。

また、処方された精神薬について、効果は軽く説明がありましたが、副作用については一切説明がありませんでした。

3か所目:「自分に合ってるかも!」5年以上通ったCクリニック

受診した理由/選んだ理由は?

Bクリニックと同じく、受診した理由はメンタル不調だったからです。Bクリニックは自分には合っていないのではないかと思い、別の医院を探している時に見つけ、行ってみることにしました。

Cクリニックを選んだ理由は、近所ではないが通える範囲、そして職場の上司がオススメしてくれたからです。

その上司は私の考え方が偏っていると気付いたそうで、カウンセリングを受けることができる医院を探してくれていました。ピックアップしてくれた医院の中で、自分が通える範囲の医院がCクリニックでした。

院内の雰囲気は?

こじんまりとしており、温かみを感じる空間でした。

待合室というものは存在せず、受付の前の通路にイスを並べている状態でした。待合で待っている患者さんは2~3人ほどでした。

受付~診察の流れは?

流れ
  1. 問診票の記入
  2. 課題テストへ回答
  3. 精神科医による診察

受付にて問診票と課題テストを渡されました。課題テストは15問ほどの簡単な質問形式のものでした。

その後、精神科医の先生から30分ほど診察を受けました。

診断結果は?

診断結果や診断名は言われませんでした。

精神科医の先生の印象は?

落ち着いた雰囲気の若い男性で、背筋をピンと伸ばして座っていました。話し方はあっさりしているという印象でした。

正直、「若そうだけど大丈夫かな…?」と不安に感じましたが、印象は好転しました。話をしている間は、パソコンに内容を打ち込みながらも、しっかりと目を見て聞いてくれました

また、Bクリニックで処方された薬を飲んでいることを話した時、

  • 「この薬は今のゆりさんには強すぎる」
  • 「副作用で何か支障が出ているのではないか」
  • 「これは依存性があるため、早く飲むのを止めた方が良い」

とを言ってくれました。

実際、薬を飲み始めてめまいがひどくなったりしていたので、「確かにそうかも」と納得がいきました。また、薬の効果や副作用を教えてくれ、薬の見直しまで行ってくれました。見直し後の処方薬の効果や副作用についても、分かりやすく丁寧に説明してくれました。

以上の事から、「この先生は信用できそう!」と思い、その後Cクリニックの先生が私の主治医となりました

ゆり
ゆり

余談ですが、この医院で2回目の診察時に『うつ病』と診断されました。最初は『適応障害』と思っていたとのことですが、診断テストなどを含め慎重に診断したと言ってくれました。この慎重さも私には刺さりました。

自分に合った心療内科・精神科の選び方(失敗から学んだポイント)

ここまで3か所の医院での経験をご紹介しました。

ここでは分かりやすく選び方のポイントについてお伝えしたいので、同じ症状で同時期に受診したBクリニックとCクリニックを比較してみます。

補足:Aクリニックについて

こちらで紹介したAクリニックは、症状が頭痛のみとメンタルに直接関係するような症状ではなかったため、診断が難しかったのではないかという考えに至りました。

そのため、メンタルクリニックではなく頭痛治療を専門にしている医院に行った方が良かったのだと思います。

Aクリニックの経験は『自分に合った心療内科・精神科の選び方』にはあまり参考にならないと考え、比較対象から除外しました。

医師を見た目で判断しない

ポイント:見た目の印象
  • Bクリニック:優しそうなおじいさん
  • Cクリニック:落ち着いた若い男性

第一印象について、Bクリニックの先生は「おじいさんだし、優しそうだからきっと良い先生だろう」、Cクリニックの先生は「若そうだけど大丈夫かな…?」というものでした。しかし、前述した通り話してみると印象はお二人ともガラッと変わりました。

Bクリニックの先生には対応の雑さを感じ、Cクリニックの先生はとても寄り添ってくれる感じがしました。

『人を見た目で判断してはいけない』という言葉はその通りだと思います。

医師がちゃんと話を聞いてくれるか?

ポイント:話の聞き方の印象/診察時間
  • Bクリニック:目を合わせてくれない、診察時間が5~10分とかなり短め
  • Cクリニック:目を合わせてくれる相槌を打ってくれる、診察時間は30分程と長め

上記の診察時間を比較するだけでも歴然としますが、この2医院は診察時間が全く異なりました。診察時間はほとんど問診が占めていたため、単純に話をする時間に大きな差がありました。

また、話の聞き方の印象も真逆でした。

『話の聞き方の印象が良い=腕の良い先生』とは限らないかもしれませんが、メンタルがボロボロになっている状況だと、『聞く気持ちがある』ということが分かるように振る舞ってくれたCクリニックの先生にはとてもありがたい気持ちでいっぱいでした。「この人ならもう少し話しても良いかな…?」と心を開くきっかけにもなりました。

対して、聞く気が無さそうなBクリニックの先生には「この人に話しても無駄かも…」とネガティブな考えを抱いていました。

処方する薬の説明は十分か?

ポイント:薬の説明
  • Bクリニック:効果は少々、副作用の説明は一切なし
  • Cクリニック:効果も副作用も含め、丁寧に分かりやすい説明あり

Bクリニックの先生は副作用の説明が一切無かったのですが、Cクリニックの先生は服薬中のものの説明までしてくれました。

また結果論の話にはなりますが、Cクリニックの先生は、私が5年以上通う中で増薬や減薬など薬に変動があった際、説明を一度も欠かしませんでした。

開業からの年数は関係ない

ポイント:見た目の印象
  • Bクリニック:開業して数十年
  • Cクリニック:開業して1年未満

Bクリニックは選んだ理由にも記載しましたが、医院ホームページを見て長く地域に根付いていそうだと思い、開業してからは数十年経っているようでした。対して、Cクリニックは開業してまだ1年経っていない状況でした。

ですが、ここまでご紹介した内容を考えると、開業からの年数も関係ないことが分かると思います。

最初に心療内科や精神科選びをする時に、『歴が長い』というのは一つの決め手になり得ますが、短くても自分に合う先生も居るかもしれません。

まとめ

心療内科や精神科に行くきっかけやその時の症状は人それぞれだと思います。ですが、自分に合った心療内科や精神科を選ぶ方法はポイントがあるように思います。

私が思う選び方のポイント
  • 医師がちゃんと話を聞いてくれるか?
  • 処方する薬の説明は十分か?
  • 医師の見た目や年齢、医院の開業からの年数は関係ない

不調を感じている時に藁にも縋る想いで受診したため、「早く自分に合った心療内科や精神科に巡り合いたい」という焦りが強かったですが、長い目で見ると自分に合った心療内科や精神科を探す早く回復するには慎重に医院選びをした方が良いと思います。

一番大事なのは、自分が納得できるかどうかだと思います。

どうか自分に合う医院を見つけて、納得できる治療を受けられますように。

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